チベット「神秘的なシャングリラ」
世界の屋根の上にある禁制の王国は何世紀も人々の想像力をとらえて離しません。
チベット文化
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チベット主な祭り |
チベットについて
チベット自治区は中国の南西部に位置し、新疆、青海、四川、雲南に隣接し、南部と西部はミャンマー、インド、ブータン、シッキム、ネパールなどの諸国やカシミール地区接しており、面積は122万平方キロ、人口は261万6300人、住民はチベット族が主で、全自治区人口の92.2%以上を占めており、他に漢、メンパ、ローパ、回、モンゴル、ナーシー、ヌーなど30余の民族がある。
チベットは青海、チベット高原の主な部分であり、海抜は平均4000m以上で、「世界の屋根」と称されている。中国、ネパール国境にあるチョモランマ峰は海抜8848.13mで、世界最高峰である。チベットは高原にあり、気候の垂直変化が著しく、昼夜の気温差が大きい。チベット北部高原は乾燥して寒く、気温が低く、日照が長く、輻射が強く、降水が少なく、空気が希薄である。
チベットは歴史が古く、風光が奇特である。名刹と古寺、チベット族の伝統衣装や住居は、見る人の心を捉える。ラサ、シガツェ、ロカ、ニンティ、ナクチュ、アリ、チャムドは地貌が異なり世界でも珍しい風情に満ちている。
チベット観光シーズン
チベット旅の季節
一般旅行者が行くラサ近辺やシガツェ、ツェタンあたりなら基本的には一年中旅行可能。チベットは夏がシーズンでといわれているが、近年雨が非常に多くなっている。
*春――雨も少なく、寒くもない気候的にはベストなシーズン。草原は一面花が咲き乱れ、美しい季節。
*夏――暖かいが雨が多い。チベットの青い空が見られない可能性も。道路事情も悪化する。ラサでは夏祭り(ショトゥン祭り)がある。
*秋――雨季が終わるので晴れの日が増えて快適。日一日と気温が下がり、午後には強い風が吹くようになる。
*冬――気温が氷点下に下がるが、日中日差しも強く、屋外で寒さは感じない。日没後は急速に冷え込む。農閑期となるため、ラサは巡礼者であふれ帰り、宗教都市ラサを実感できる。
チベット観光スポット
世界の屋根――チベット
日光の町―ラサ
ラサ(チベット語は聖地という意味)は、ヤルツァンプ川の北岸に位置し、海抜3650メートル、有名な歴史都市です。
年間の日照時間が3000時間以上に達するため、“日光の町”とも称されています。
ラサはチベットの自治区の区都と政治、経済、文化の中心であり、市内と郊外に名所や古跡が多く、ポタラ宮、ジョカン寺、デプン寺、セラ寺、ガンデン寺は早くから内外に名を馳せています。
チベットと穀倉ーーシガツェ
シガツェは500余年の歴史を持つ有名な文化都市であり、海抜3800メートル、歴代バンチェンオルドニの駐在地、後チベットの政治、宗教活動の中心でもあります。
世界最高峰のチュモランマ峰はシガツェの南にあります。周辺にはサキャ寺、パンコルチュエテン寺、シャル寺、タシルンポ寺など名刹があります。
英雄の城――ギャンツェ
ひときわ目立つ岩山に聳える城塞、9世紀から原型があったとされていますが、本格的な城塞にしたのは14世紀のギャンツェ公パクパペルアンポ。
ゾン内にサムペルリンポチェリンという寺院があり、曼荼羅などの壁画が残されています。
チベット文化の発源地―ツェタン
ツェタンはチベット民族の発祥地であり、ヤルツァンポ川中流の南岸に位置し、海抜3600メートル、気候は温和であります。
ヤーロン風景名勝区は国の重点的風景名勝区であります。このほか、ツェタン地区にはサムイェ寺、ユムブラカン、チベット王の墓、タントゥ?コンパなど有名な古刹と文化遺跡があります。
チベットの江南――ニンテイ(林芝)
ニンテイはチベット南東部のヤルツアンポ川下流に位置し、海抜は平均3000メートル前後、気候が湿潤で、景色が美しいです。メンパ族、ローパ族など少数民族が集まって居住するところで、民族風情が異なっています。南カパワ峰、ヤルツアンポ川大峡谷、バソンツォ及びザユィ、ボミなど各地の独特な自然風光は、多くの観光客を引き付けています。
ナムツォ
ダムシュン(当雄)から険しい山道を上り、ランチュン?ラ(5132メートル)に達すると、眼下に真っ青ナムツォが広がります。
聖湖ナムツォは、アムドのココノール(青海湖)に次いで中国で二番目に大きい塩湖です。
周辺は広大な草原で、ひたすらヤク羊ヤギ馬の世界であります。草原に浮かぶ真っ青な湖の向こうにニェンチェン?タンクラ峰(標高7162キロ)に連なる雪山が望めます。
湖の南岸に半島があり、その先端の岩山にタシドルジェゴンパがあります。岩山の内部には鐘乳洞状の洞窟の蟻の巣のように繋がっていて、現在も修行場として使われています。岩山の周りにはコルラ道があります。
標高が高いので、高地順応が必要です。シーズンは5-10月。峠越えが雨や雪で危険なときは行けません。
チベットの民間の主な祭り
チベットは祭日の多い自治区であると言えます。
年初から歳末までに大小の伝統的祭日は20-30日あります。チベット人は祭りをとても重視し、祭日は親友が集まり、男女は踊りを楽しみ、人々は芸術演技を披露する一番の機会であります。
チベットの伝統的祭日は長い歴史があり、その大部分は宗教と関係がありますが、時間の推移につれて、民族性、娯楽性の比重がしだいに大きくなっています。
チベット暦の新年
チベット暦の一月一日、西暦の二月又は三月は、チベット人の年に一度の最も重要な祝日であります。チベット暦の十二月初めから人々は正月用の品物を用意してはじめますが、そのうち彩色の絵が描いてある長方形の「チマ」と一部の供物が最も重要であります。
「チマ」の中にスー油を入れてかき混ぜたツァンバ、炒めった麦粒、人参菓(カワラサイコ近縁の野生植物)などの食品をいっぱい入れてあり、その上にチンコーの穂、鶏冠花、、スー油でつくった彩花板が挿してあります。新年の日に、夜が明けると、祝日の盛装を凝らした男女は「チマ」とチンコー酒を持って互いに新年を祝い、「タシデレ」(縁起がよく、思い通りになります)と挨拶します。その後の数日間に歌ったり、踊ったりして喜びにふけり、親戚や友人の家へ行って存分に飲み、一緒に新年を祝うか、近くの寺院へ行って仏を拝み、楽しい祝日の雰囲気に浸ります。
ラサのショトゥン祭り(ヨ-グルト祭)
チベット暦の七月一日、西暦の八月に、僧侶が苦行修練の後、家族は乳酪(牛、羊の乳を発酵、凝固させたもの)を携えて迎えに行き、歌ったり踊ったりします。ショトゥンとは「ヨーグルト宴会」という意味であります。十七世紀からショトゥン祭りでチベット劇が上演されるようになり、各地、各流派のチベット劇芸術家がラサのノブルリンカに集まって、数日上演します。デポン寺では、年に一度の仏を日にあてる儀式が行われます。
俗に放生祭りと称され、チベット暦の四月に僧侶と俗人は肉を食べず、殺生せず、一意専心にマニ車を回し、仏を拝みます。
チベット暦の六月四日は、前蔵地区の仏教の祭日であります。人々は新しい服を着、食べ物を携えて付近の山寺を巡礼し、経を読み、仏祖の保護を求めます。その後、野外の草地で存分に飲み、歌い、踊ります。
チベット暦の十二月二十九日、各地の寺院で盛大な跳神活動が行われ、どの家も綺麗に掃除し、部屋を新しく飾り立てます。新年がまもなく訪れるので、人々は悪魔や汚らしいものを清掃して、新しい年が天候に恵まれ、人が長生きし、食べ物が豊作になるように祈願します。
ギャンツェのダマ祭り
チベット暦の四月十八日(西暦の五月か六月)は、ギャンツェ一帯の農民と牧畜民がギャンツェに集まり、競馬、競技、歌舞、娯楽、物資交流を行う祭日であります。この祭りは1408年から始まったものであります。
チャンタンのナクチュ(那曲)競馬祭り
西暦八月十日はチベット北部の最も盛大な祭日であり、様々な物産を携え、周辺数華里の所からナクチュに集まり、ナクチュ鎮の南側に臨時のテント村を作ります。その時に、人々に感動を覚えさせる競馬、射芸など競技及び様々な馬術エキジビションが行われます。
林芝のゴンボ祭り
チベット暦の十月一日(西暦十一月か十二月)に催されます。言い伝えによると、早年ゴンボ王が軍隊を率いて侵入者に抵抗しました。勇敢に戦った壮士を記念するため、ゴンボの人たちは毎年の十月一日に夜通しに祭り、それが徐徐に踊り、競馬、射芸、物資交流、飲酒、歌唱が行われるゴンボ祭りに発展しました。
点灯祭り
チベット暦十月二十五日(西暦十一月か十二月)に催されます。言い伝えによると、この日は偉大な改革家、ゲルク創始者ツォンカパが悟りを開いた日で、どの家も屋根の上にスー油灯を点し、経を唱えてツォンカパをたたえ、記念します。
沐浴祭り
チベット暦七月(西暦九月)の澄水星つまり金星が現れる週間、この一週間の水がとくに神聖、純潔であり、最も垢を綺麗に落とし、病気を治し、体の健康を促すことができると考えられています。人々は皆川辺へ行って体を洗ったり、洗濯したり、遊んだりします。